ワイヤーカットとは、真鍮を主流にタングステン・モリブデン等の電極線(φ0.05~φ0.3のワイヤー)を供給しながら通電を行い、電極からの放電によって、工作物を溶かして切断を行う加工方法で、正式にはワイヤー放電加工(通称:ワイヤーカット)と称されます。ワイヤーカットの特徴は、メタルソー等と違い、放電を行う電極は工作物に対し非接触で溶融切断を行いますので、機種によっては厚み300mm以上の材料から、焼き入れ鋼や超鋼等の硬い材料を始め、箔材の切断が行えます。そして加工精度が高く20mm以下の工作物であれば、寸法公差±0.01の高精度な加工も狙えます。鋼材を始め、ステンレス、パーマロイ、銅板、真鍮、アルミと、伝導体であれば溶融切断が行えます。また、角度を付けての切断から、テーパー状の穴加工も可能です。
ワイヤーカットと切削加工の複合品、微細部品などの精密切削加工品及び、 重ね切り用治具標準装備で、接点、シムなどの薄板製品の切断歪を極限に抑えて 高精度に製作することが出来ます。
ワイヤーカットと切削加工の複合品 |
材料重ね合わせ同時切断 |
焼入れ鋼金型の切断 |
金型の切断面 |
ステンレス板の切断面 |
断面 |
「こだま」のワイヤーカットの特徴
- 加工サイズ: 厚み0.02mm~最大400mm サイズ:微細加工から最大X600mm×Y400mm
- 1個からの製作対応
- ワイヤーカット x 切削加工との複合加工
- 薄板の重ね切り加工
ワイヤーカットについての技術情報
- "噴流式" ワイヤーカット
- ワイヤーカット放電加工機多品種少量部品製作に最適な アナログ作業でのワイヤー結線方式で、 薄板部品・微細部品・高精度部品のトリミングをワーク取付治具の標準装備で、 タイムリーな加工を行っています。
- "水中浸漬式" ワイヤーカット
- いやゆる "どぶ漬け" ワイヤーカットになります。金型・トリミング周長の長い部品・多孔部品でのトリミングに最適な自動結線方式で、簡易金型・金型(社内使用のみ)の製作を始め各種高精度金属部品を製作しています。
お問い合わせ方法
「お問い合わせフォー」にて、形状・寸法が確認できるモノ(図面・画像の添付)、材質、製作数を記載のうえ送信していただければ、自動返信後、担当者よりメールにてご連絡させていただきます。
対応材料
鉄系 | SPCC(鉄)、ブリキ(スズ鍍金鋼材)、SK(生・焼き入れリボン鋼) |
ステンレス系 | SUS304:BA、1/2H 3/4H・H・EH |
SUS301:1/2H・3/4H・H・EH | |
SUS316、SUS631、SUS430、SUS410 | |
ニッケル合金 | ハステロイ 、モネル 、 インコネル 、 パーマロイ、インバー |
銅系 | C1100P(タフピッチ銅) |
C2801(真鍮) | |
C5210P(りん青銅板二種)、C5210(バネ用りん青銅板) | |
C7521(洋白板二種)、C7701(バネ用洋白板) | |
C1700/C1720(バネ用ベリリューム銅) | |
その他 | チタン、チタンバネ、モリブデン |
通電する素材であれば、焼入れされた素材でも問題なく加工出来ます。
加工後、銅系・チタン合金等、材料の表面に変色が生じる場合があります。