搬送キャリアはチップ部品や基盤のリフローの実装ラインに使用したり、微小部品・薄物基盤の搬送などに使用されています。
材質は柄エボ、マグネシウム合金、アルミ、ステンレス、42アロイが使用されていますが、「こだま」では、ステンレスを中心に、金属板で構成する搬送キャリアの製作を行っています。金属板で構成する搬送キャリアは、あらたに製作を行う場合、金型等の初期費用が少なく、途中形状変更等が生じた場合にも、容易に変更することが可能なのと、チップ等の挿入部分を高精度に仕上げることが可能で、コーナーエッジがシャープに成形できます。
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金型レスや治具レス技術で搬送キャリアを1個から、ご希望の形状に製作します。金型レスや治具レスで製作できない搬送キャリアは簡易金型や治具を製作し、小ロット・中ットの製作が可能となります。
搬送キャリアに使用する素材は、タイムリーな対応に先駆け ステンレスやインコネルなどのニッケル合金を始め、多種にわたり豊富に取り揃えております。大阪は、弱電、半導体、ガス器具、照明器具、建築部品、車輛(電車)、造船、医薬品、などの産業を地場として製造業の街でもあるので材料調達が容易であり、定尺板以外にも、ミニマム単位での入手が可能なため、社内に在庫を、置かなくてもタイムリーにかつ必要な量だけ調達が可能です。また、全国範囲とする材料ネットワークで、箔(SUSt0.001~)、レアメタル等の入手領域を広げています。
豊富な薄板金属の在庫
「こだま」では搬送キャリアの数量・形状に合わせた適切な製作方法(レーザー、エッチング、プレス)の選択を行います。
2枚以上の金属板で構成する搬送キャリアは、「熱圧着(拡散接合)」「スポット溶接」を用いて接合しています。
(1)搬送キャリアの熱圧着
同種・異種の母材(搬送キャリア)を重ねて融点以下の温度条件で熱し加圧することで、材料の原子の拡散を利用して接合面を一体化させる接合方法。母材(搬送キャリア)を溶接することなく接合を行うので、熱影響が少なく薄板・高精度品に適していますが、加工コストは高くなります。
(2)搬送キャリアのスポット溶接
スポット溶接は抵抗溶接の一種で、溶接したい2片の母材(搬送キャリア)の上下を電極で挟み込み、接触部を加圧しながら大電流を流すことで電気抵抗により材料が局部的に発熱し、溶融して接合されるポピュラーな溶接工法です。重ねた母材(搬送キャリア)にダイレクトにスポット溶接することも可能ですが、 片側または両側にハーフエッチングを行ってスポット溶接することで、溶接による熱影響が軽減され歪の抑制が可能です。部分的な溶接になるので、加工コストは低くなります。
また、抵抗溶接の一種ですが、プロジェクション溶接で接合を行うことで、低コストで歪をさらに抑制し量産化が行えます。
(3)搬送キャリアのプロジェクション溶接
プロジェクション溶接とは、母材(搬送キャリア)の部品のどちらか一方に、プレス加工などでプロジェクション(突起部)を設けてプロジェクション(突起)部を加圧し大電流をと突起部に集中して流すことによって生じる発熱で、プロジェクション(突起部)を溶かし、部品同士の溶着を行う抵抗溶接の一種です。
(1)搬送キャリアの熱圧着 |
(2)搬送キャリアのスポット溶接 |
(3)搬送キャリアのプロジェクション溶接 |
数万点の溶接実績から、様々な材質・板厚の搬送用キャリアに関わる溶接を行います。ステンレスを始め、インコネルやインバー、ハステオロイなど用途に合わせた材質の溶接ができるので、複合的な形状の搬送キャリアに対応できます。また、スポット溶接ですので、形状にもよりますが、初期費用を抑えて加工ができるため、少量にもご対応可能です。
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