薄板・微細・精密金属加工の有限会社こだま製作所

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「シムプレート」

薄板・微細・精密金属加工のこだま製作所の「事例紹介」です

シムプレート

さまざまなシムプレート 製作1枚から(板厚t0.005~)

シムプレートとは

「こだま」では、様々なシムプレートの製作を行っていますが、まず、シムプレートについて説明したいと思います。SHIM(シム):詰め木→モノを水平にしたり、隙間などに入れるモノと称されますが、工業製品としては、産業機器・装置、モーターベース、金型、ベアリング調整等水平バランスを取るために各種部品の間に、設置されますので、その形状は様々です。素材は、ステンレスを主流に、焼入れリボン鋼などが使用されていて、導電性が必要な箇所には、銅、リン青銅、ベリリュウム銅、真鍮等が使用されています。

thumb-250x188-9993 (1).jpg
ステンレスシムプレート
(SUS 304 t0.1~0.3)
thumb-250x188-9993 (2).jpg
焼入れリボン鋼シムプレート
(焼き入れリボン鋼 t0.3)
thumb-250x188-9993 (3).jpg
焼入れリボン鋼シムプレート
(焼き入れリボン鋼 t0.03)
tkc939.jpg
銅シムリングプレート
(C1100 t1.0)
IMG_8658.JPG
ベリリュウム銅シムプレート
(C1720 t1.2)
IMG_5076_R.jpg
真鍮Cタイプシムプレート
(C2801 t0.1)


※その他、シムプレートの製作事例は、こちらから
※その他、シムリングの製作事例は、こちらから

自由な形状 シムプレートの製作について

板厚として、「こだま」ではt0.005~の製作が可能なのが特徴で、さまざまな材質に対応できます。
形状は、加工上不可な部分も生じますが、ほとんどが自由形状可能です。
材料は、金属であれば大半の材質において対応可能です。

「こだま」がご提供できること

製作枚数  1枚から数千枚まで
主な板厚
 t0.005~t0.5
 SUS304H0.1t~0.2tは0.01mm刻みで材料在庫有り。
 高精度な板厚公差±3μが必要な場合は、材料入手に時間が
 かかる場合がありますので、事前にお知らせください。
材質  さまざまな材質に対応。材質一覧は、こちらから
加工サイズ  φ0.4~300×800mm
 ※
市販材サイズにより、シムプレートのサイズには限界は生じ
  ますが、分割対応は可能です。
製作期間  最短翌日発送(特別価格となります)
 ※サイズ300×300以内
糸面取り不要  極薄のシムライナーにも対応できる、高精度なカット技術です 
 ので、バリやカエリはほぼ無く、ほとんどの場面で糸面取り
 不要
で使用頂けます。
刻印  t0.01からのシムプレート(金属箔)への刻印加工が可能
 (板厚、ロット番号等の印字)

xauto-9430.jpg
同形状各板厚の刻印
xauto-9428.jpg
さまざまな形状への刻印

※刻印の詳細は、こちらから

IMG_0928.JPGリングシムプレート
SUS304 CSP t0.2
IMG_0030.JPG大型シムプレート
SUS304 CSP t0.3


IMG2030.jpg
外側のリングシムプレート:φ1.0×φ0.6
内側の円形シムプレート:φ0.4
画像:投影機撮影
SUS304 CSP t0.2

高精度対応

シムプレートt0.005~(SUS304仕様)の箔加工から、スペーサーt5.0を±0.02の高精度品からラフな寸法対応(安価)まで、ご要望に合わせた対応を行っております。

※形状・サイズによっても異なりますので、詳しくはお問い合わせ下さい。


糸面取り不要

shim-danmen3309.jpg

極薄のシムプレートにも対応できる、高精度なカット技術ですので、バリやカエリはほぼ無く、ほとんどの場面で糸面取り不要で使用頂けます。

形状・枚数に合わせた加工

板厚や形状によって、加工による歪みが出る場合があります。精密な機械等のシムプレートとして使用する場合は、この歪みが悪影響を及ぼすため加工による歪みをほぼゼロで加工しています。ただし、箔材になると材料自体に反りがあったりもします。加工による歪みでは無いので、箔材は使用の際に押さえると平らには戻ります。

また、枚数に応じて加工方法を変えることによりベストプライスでのシムプレート加工が可能となります。
シムプレート製作における短納期・高精度詳細は、こちらから

kjk330 (4)-thumb.jpg
ワイヤーカット加工
kjk330 (1)-thumb.jpg
エッチング加工
kjk330 (2)-thumb.jpg
レーザー加工
kjk330 (3)-thumb.jpg
プレス加工


シムプレートの製作事例

IMG_79366 (7).jpg
ベースシムプレート
SUS304
IMG_79366 (15).jpg
シムプレート
SUS304 t0.3
wiXdmHxB330.jpg
ベース用シムプレート
SUS304 t0.1
IMG_79366 (14).jpg
シムリング
SUS304 H t0.02
IMG_79366 (6).jpg
シムプレート
SUS304 t0005
IMG_79366 (20).jpg
シムリング
SUS304 H t0.02
9.1 003.jpg
真鍮シムプレート・リング
C2801 t0.3
IMG_20618.JPG真鍮シムプレート(中心にφ0.8穴)
C2801 t0.2
IMG_8808.JPG
銅シムプレート
C1020 t0.3
IMG_3036.jpg
シムプレート
SUS304 t0.3
9.jpg
シムプレート
SK材(リボン鋼)t0.1
IMG_5085_R.jpg
ガスケットシムリング
リボン鋼 t0.2
IMG_7620.JPG
大型ベース用シムプレート
SUS304 t0.1
IMG_9186.JPG
大型ベース用シムプレート
SUS304 t0.1
IMG_9353.JPG
大型リングシムリング
SUS304 t0.1
IMG_6912.JPG
D形シムリング
SUS304 t0.3
IMG_6925.JPG
ベース用シムプレート
SUS304 t0.2
IMG_6928.JPG
シムプレート(0.4mm幅スリット)
SUS304 t0.1
IMG_3033.JPG
ベース用シムスペーサー
リボン鋼(SK材)t2.0
IMG_7883.JPG
シムプレート
リボン鋼(SK材)t0.2
IMG_7932.JPG
ベース用シムプレート
リボン鋼(SK材)t1.2



シムプレート使用される材質詳細

使用用途によって、材料硬度等細かく区分されていますので、
各種材質の詳細を表示しています。

1)ステンレス鋼帯(SUS-CSP)


シムプレートに使用する材料としてもSUS304-CSPが一般的で、2B材に対し材料費はある程度高くなりますが、
板厚精度・硬度が高い、SUS304-CSPが最もよく利用されています。
また、SUS304 CSPよりさらに高い硬度を要するシムプレートには、SUS301 CSPを使用しています。
ここでは、念のためCSP材の詳細を記載しています。

▼表1、SUSーCSPの板厚表(メーカーの自主基準であり、流通で一般入手できない板厚もあります)

SUS-CSP材の標準板厚(JIS G 4313)
材質 SUS301-CSP・SUS304-CSP・SUS420J2-CSP・SUS631-CSP・SUS631J1-CSP
板厚 mm 0.10、0.12、0.15、0.20、0.25、0.28、0.30、0.35、0.40、0.45、0.50、0.55、0.6、・0.70、0.80、0.90、1.00、1.20、1.40、1.50


▼表2、JIS G 4313 SUS-CSP材の板厚寸法公差表

SUSバネ材板厚公差(JIS G 4313の厚さの許容差)単位mm
SUS301-CSP・SUS304-CSP・SUS420J2-CSP・SUS631-CSP・SUS631J1-CSP
板厚 mm 材料幅(250以上600未満)
0.10以上 0.16未満 ±0.020
0.16以上 0.25未満 ±0.030
0.25以上 0.40未満 ±0.035
0.40以上 0.60未満 ±0.040
0.60以上 0.80未満 ±0.045
0.80以上 1.00未満 ±0.050
1.00以上 1.25未満 ±0.050
1.25以上 1.60以下 ±0.060


▼表3、SUS-CSP材の性質

種類の記号 調質記号 硬度(Hv) 引張強さ(N/㎜2 伸び(%)
SUS301CSP 1/2H 310以上 930以上 10%以上
3/4H 370以上 1130以上 5%以上
H 430以上 1320以上
EH 490以上 1570以上
SUS304CSP 1/2H 250以上 780以上 6%以上
3/4H 310以上 930以上 3%以上
H 370以上 1130以上
NSS431 DP-2 340~400 1200(参考値) 9%(参考値)
SUS420J2 0 210以下
析出硬化系 熱処理後硬さ(Hv)
NSSHT1770 280以上 450以上
SUS631CSP 0 200以下 1030以下 345以上
1/2H 350以上 1080以上 380以上
3/4H 400以上 1180以上 450以上
H 450以上 1420以上 530以上



2)冷間圧延鋼帯<焼き入れリボン鋼(SK材)>

鉄系シムプレートとして使用される材料として、板厚精度・硬度が高い焼き入れリボン鋼(SK材)が、一般的です。

▼表4、冷間圧延鋼帯<焼き入れリボン鋼(SK材)>の標準板厚表
(メーカーの自主基準であり、流通で一般入手できない板厚もあります)

焼き入れリボン鋼の標準板厚
材質 ばね用冷間圧延鋼帯(SK材)を焼き入れしたもの
板厚mm 0.10、0.13、0.15、0.18、0.20、0.23、0.25、0.28、0.30、0.33、0.35、0.40、0.45、0.50、0.6、0.70、0.80、0.90、1.00、1.20、1.40、1.50、1.6、2.0、2.5、3.0


▼表5、JIS G 3311 冷間圧延鋼帯<焼き入れリボン鋼(SK材)>板厚寸法公差表

SK4,SK5
板厚mm 材料幅200mm以上 材料幅200mm以上500mm未満
0.10未満 ±0.012 -
0.10以上 0.15未満 ±0.015 -
0.15以上 0.25未満 ±0.020 ±0.025
0.25以上 0.40未満 ±0.025 ±0.035
0.40以上 0.60未満 ±0.035 ±0.040
0.60以上 0.90未満 ±0.045 ±0.055
0.90以上 1.20未満 ±0.055 ±0.070
1.20以上 1.60未満 ±0.070 ±0.080
1.60以上 2.10未満 ±0.075 ±0.090
2.10以上 3.00未満 ±0.080 ±0.090


▼表6、バネ(ばね)用冷間圧延鋼帯の調質と硬さ(HV)

種類の記号 焼きなましをしたもの 冷間圧延をしたもの 焼き入れ焼き戻しをしたもの
SK5-CSP 190以下 230~270 350~500
SK4-CSP 200以下 230~270 400~600



3)銅・銅合金・銅合金

1.りん青銅・バネ用リン青銅板(C5191P・C5210P等)
市場の導通性性重視の製品にはC5191がよく利用されていますが、硬度を要するシムプレートには、C5210が利用されています。
2.ベリリウム銅板(C1720P等)
リン青銅より硬度を必要とする場合、ベリリウム銅板(C1720P)が使用されています
3.洋白(C7521,C7701) 
導通性、耐食性に富む材質として、シムプレートに使用される場合があります。


▼表7、銅・銅合金・銅合金標準板厚表
(メーカーの自主基準であり、流通で一般入手できない板厚もあります。)

バネ用ベリリウム銅,リン青銅、及び洋白の標準板厚
材質 C1720、C1700、C7701,C7521,C5210,C5191
板厚 mm 0.1、 0.15、 0.2、 0.25、 0.3、0.35、 0.4、 0.45、 0.5、 0.6、 0.7、 0.8、1.0、 1.2、 1.4、 1.5、 1.6、 1.8、 2.0

真鍮
材質 C2801
板厚 mm 0.1、0.2、0.25、0.3、0.4、0.5、0.6、0.7、0.8、1、1.2、1.4、1.5、1.6、2、2.3、2.5、2.6、3、3.2、3.5、4、5、6、8、10

タフピッチ銅
材質 C1100
板厚 mm 0.1、 0.15、 0.2、 0.25、 0.3、0.4、 0.45、 0.5、 0.6、 0.7、 0.8、1.0、 1.2、 1.4、 1.5、 1.6、 1.8、 2.0

無酸素銅
材質 C1020
板厚mm 0.3、 0.4、 0.5、 0.6、 0.8、1.0、 1.2、1.5、 1.6、2.0


▼表8、ばね用ベリリウム銅,リン青銅、及び洋白の板厚寸法公差表

板厚mm 材料幅200以下
C1700,C1720
材料幅400以下
C5210,C7701
0.05以上 0.08以下 ±0.005
0.08を越え 0.15以下 ±0.008
0.15を越え 0.25以下 ±0.013
0.25を越え 0.4以下 ±0.018
0.4を越え 0.55以下 ±0.020
0.55を越え 0.7以下 ±0.025
0.7を越え 0.9以下 ±0.030
0.9を越え 1.2以下 ±0.035
1.2を越え 1.5以下 ±0.045
1.5を越え 2以下 ±0.050


▼表9、ばね用ベリリウム銅,リン青銅、及び洋白の性質

種類の記号 調質記号 硬度(Hv) 引張強さ
(N/㎜2
伸び(%)
C5191(りん青銅2種) 1/2H 150~205 490~610 20%以上
H 180~230 590以上 8%以上
C5210(バネ用りん青銅) 1/2H 140~205 470~610 27%以上
H 185~235 590以上 20%以上
C7521(洋白2種) 1/2H 120~180 440~570 5%以上
H 150~210 540~640 3%以上
C7701(バネ用洋白) 1/2H 150~210 540~655 8%以上
H 180~240 630~735 4%以上
C1700(ベリリューム銅)
時効効果処理後
1/4H 330~410 1100以上 2%以上
H 360~430 1230以上 -
C1720(ベリリューム銅)
時効効果処理後
1/2H 345~430 1180以上 2%以上
H 380~450 1270以上 -



取扱い材料一覧

鉄系 SPCC(鉄)、ブリキ(スズ鍍金鋼材)、SK(生・焼き入れリボン鋼)
ステンレス系  SUS304:BA、1/2H 3/4H・H・EH
SUS301:1/2H・3/4H・H・EH
SUS316、SUS631、SUS430、SUS410
パーマロイ材 42アロイ、50アロイ、インコネル、インバー
銅系 C1100P(タフピッチ銅)
C2801(真鍮)
C5210P(りん青銅板二種)、C5210(バネ用りん青銅板)
C7521(洋白板二種)、C7701(バネ用洋白板)
C1700/C1720(バネ用ベリリューム銅)
その他 チタン、チタンバネ、モリブデン

弊社へのご質問の多い材質、またはご依頼いただく製品の

主流材質の性質を記載していますので参考にしてください。



シムプレートの製作方法

「こだま」では、製作内容によって、適切な製作方法の選択を行い品質と、
短納期・高精度のご提供を行っています。


シムプレートにおける、各種製作方法の特徴

1)レーザー加工
t0.05~対応可能(熱歪による限界値)で、製作コスト的に量産には不向きです。

2)ワイヤーカット加工
t0.03~対応可能(熱歪による限界値)で、材料を重ねて形状カットを行うことが
出来るので、同一形状・板厚違いのシムプレート製作が可能です。

3)エッチング加工
t0.005~対応可能(材料そのものの凸凹は生じています)で、
中量の量産に適しています。

4)プレス加工
t0.1~対応可能で、金型の初期費用は生じますが、量産用(1000枚~)として、
製品単価を安価にすることが可能です。


シムプレートに使用される材質・特性

シムプレートに使用される材質には、ステンレス系、鉄系、銅系の三種類がありますが、使用環境によってチタン、インコネルを使用することがあります。ここでは、主となるステンレス系、鉄系、銅系の、材質・板厚・特性を、中心にご紹介します。

●炭素工具鋼および焼き入れリボン鋼
鉄系バネ材として、SUP材相当品として、近年使用されている材質です。バネ特性は特に高く、材料費も安価ですが、曲げ成形が必要な形状では、生材からの成形となり、成形後熱処理を行いますので、大量生産の製作方法でないと、形状精度が悪くなります。また、鉄系ですので、表面処理をしないと錆びてしまいます。板バネには、SK85(SK5)が主流に使用されています。最近では、SK5の異方性及び軟化抵抗改善鋼として、NKS80が市場に出ています。

用途:シムプレート、各種産業機器用板バネ・ワッシャー、クラッチ部品、ぜんまい、のこ刃、座金等

●べーナイト鋼
一般的にみがき特殊帯鋼材に、熱処理(オーステンパ処理)を行って、べーナイト組織にしたもので、硬くて、機械的性質の高い材質ですが、板バネの成形においては、リボン鋼と同じ製法になります。恒温変態処理によって高強度と同時に加工性の優れ曲げ加工、軽度の絞り加工が可能です。JIS鋼種では、S55C-CSPB、S60C-CSPB、SK5-CSPB etcとなります。

用途:シムプレート、各種産業機器用板バネ、クラッチ部品等

●ステンレス系材
錆びに強いということで、広く使用されている材質です。バネ特性は、リボン鋼よりは低いですが、用途においては十分な反発力、復元性を持っています。曲げ加工においても、バネ材そのものを成形することができるので、特にt0.5以下では、少量製作でも精度の高い、板バネを製作することが可能です。

用途:シムプレート、各種精密板バネ、シム板、各種産業機器・建築・民生機器部品等

●銅系材
通電性重視の、接点などに広く使用されています。薄くて小さな板バネから、微細加工まで加工性に優れた材質で、電子部品・弱電部品・電機部品には欠かせない材質です。リン青銅が広く使用されていますが、バネ特性はステンレス系に比べて低いですが、板金加工における曲げ・絞り加工性がよく、電気・熱の電導性に優れ、耐摩耗性も高い材料です。また、はんだ付けやメッキしやすい材料です。短所としては、表面酸化が生じやすいため、メッキ処理を行う必要があり、メッキ工程を省くために、耐食性に優れた洋白を使用する場合があります。通電性・バネ特性を求める板バネ・接点等では、析出硬化処理で高いバネ特性がえられるベリリウム銅が使用されています。

材質 使用用途
真鍮 シムプレート、電池バネ・各種端子・ハーネス端子
リン青銅 シムプレート、各種接点、コネクター
洋白 シムプレート、医療機器・眼鏡部品
ベリリュム銅 シムプレート、リードフレーム、電子部品用コネクター、ソケット、リレー



●チタン合金
強い耐食性を求められる環境で、使用される材質ですが、熱処理によって硬度を上げることができます。

用途:化学工業・電力・航空機産業・医療器具・宇宙開発設備等


●インコネル
高温下の環境で、使用される材質ですが、熱処理によって硬度を上げることができますがバネ特性は低いです。

用途:航空機・発電用のガスタービンやバネ

耐熱性のある材料について

耐熱温度は実験データをもとにした温度を示すもので、あくまでも目安となります。また使用する状態にも左右され、動的使用・静的使用もしくは、使用環境が酸性かアルカリ性かなどの腐食環境も耐熱性に影響を与えます。

耐熱性のあるバネ材の種類

①合金工具鋼                         

合金工具鋼のうち、熱間金型などに大量に使用される SKD 系熱間金型用鋼は高温強度が高くバネ用材料としても使用されるています。一般的な流通経路では入手できません。SKD, SKH 系工具鋼は、500~550°C の焼戻しにより析出硬化がえられ、比較的高温環境でも使用されていますが、板バネ材としては流通していませので入手困難ですのでご参考に。

②Fe基超合金

高温における酸化および腐食が少ない。これら に高温強度を付与したのが Fe基超合金で、耐熱材料としては,マルテンサイト系耐熱鋼と、Ni/Co基超合金の中間に値します。                                  

③Ni基超合金

インコネル718は、Ni基超合金の中では最も使用範囲の多い合金です。用途としては、航空機部品および発電用のガスタービン等に使用されているほか、, ファス ナーやバネとして使用されています。 インコネル750 は インコネル600 に AI, Ti および Nb を添加した材料で、Ni 含有量が多いため比較的高温まで材料特性は安定していて、発電用ガス タービンや、ボルトやバネなどに広く使用されています。

耐熱温度の参考資料

市場にある材料 使用温度(℃)
硬鋼線・ピアノ線 150
オイルテンパー線 250
ステンレス鋼線 SUS304-WPB 300
ステンレス鋼線 SUS631J1-WPC 350
インコネル600 350
インコネルX-718 650
インコネルX-750 650


材料では識別しにくいので、サンプルでご紹介します。

IMG_0207-5 (15).jpg
リボン鋼
IMG_0207-3 (18).jpg
べーナイト鋼

IMG_0207-3 (33).jpg
ステンレス鋼
IMG_0207-3 (26).jpg
リン青銅

IMG_6076.jpg
洋白
IMG_0207-3 (13).jpg
ベリリュム銅

IMG_0207-3 (14).jpg
チタン合金
IMG_0207-3 (16).jpg
インコネル

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