バネ用ステンレス鋼のSUS301の板バネを製作しました。SUS301はSUS304よりも加工硬化性の高い材料のため、H材でSUS304はHV370以上なのに対して、SUS301はHV430以上と高い規格値となっています。この硬度が板バネの強さに関係してくるのですが、硬度が高い分応力腐食割れの起こしやすい材料と言え、耐久性についてはSUS304の方が高いかも知れません。
通常、シート材の加工は金型が必要となり、また標準の金型では加工バリエーションが少なく、専用の金型を作る必要があるのですが、自社オリジナルの金型製作技術により、様々な板バネを金型レスで加工しています。
既存の金型では製作できない板バネも、簡易金型を製作することにより加工を可能にします。プレス金型などは安くても40万〜50以上しますが、簡易金型の場合は、数万円〜十数万円程度に抑えることができます。
金型レスや簡易金型は、試作品や一回限りの限定製作に特化した加工方法ですので、1個からの少量製作が可能となります。数量が少なくてもお気軽にお問い合わせください。
調質 | 硬度 (HV) |
引張強さ (N/mm2) |
伸び |
1/2H | 310以上 | 930以上 | 10以上 |
3/4H | 370以上 | 1130以上 | 5以上 |
H | 430以上 | 1320以上 | - |
EH | 490以上 | 1570以上 | - |
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ステンレス系の薄板・板金パーツや、ステンレス系板バネにはSUS304-CSPが最もよく利用されていますが、板バネにはバネ特性の低い順に1/2H,3/4H,Hと一般的には、3段階で、用途に応じて使用されています。
シムに使用する材料としてもSUS304-CSPが一般的で、2B材に対し材料費はある程度高くなりますが、板厚精度が高いことから、ご指定の無い場合弊社ではCSP材を使用しています。
また、SUS304 CSPよりさらに高いバネ特を要する板バネには、SUS301 CSPを使用しています。
SUS301もSUS304と同じくバネ特性は一般的に3段階で用途に応じて利用されています。
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鉄系板バネとしてはSUP材となりますが、薄板バネ材としては入手困難な板厚もありますので、弊社ではお客様ご承諾の上、類似材として曲げ成形の多い板バネにはSK材(生材)を使用し、成形後焼き入れ焼き戻しの処理を行い、主に平板の形状カットのみの板バネには焼き入れリボ鋼をよく使用しています。
Sk材とはバネ用炭素鋼帯の一種で、焼入れリボン鋼とはバネ用炭素鋼帯に熱処理(焼入れ焼戻し)を施して製造される焼入鋼帯で、主に薄板バネや、ゼンマイバネ、刃物に使用されています。
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