ワイヤカットとは、真鍮を主流にタングステン・モリブデン等の電極線(φ0.05~φ0.3のワイヤー)を供給しながら通電を行い、電極からの放電によって、工作物を溶かして切断を行う加工方法で、正式にはワイヤー放電加工(通称ワイヤーカット)と称されます。ワイヤーカットの特徴は、メタルソー等と違い、放電を行う電極は工作物に対し非接触で溶融切断を行いますので、機種によっては厚み300mm以上の材料から、焼き入れ鋼や超鋼等の硬い材料を始め、箔材の切断が行えます。そして加工精度が高く20mm以下の工作物であれば、寸法公差±0.01の高精度な加工も狙えます。鋼材を始め、ステンレス、パーマロイ、銅板、真鍮、アルミと、伝導体であれば溶融切断が行えます。また、角度を付けての切断から、テーパー状の穴加工も可能です。
ワイヤーカットの構造 |
部品の切り取り、または穴加工 |
ブレーキ(焼き入れ鋼)金型の切断 |
各種伝導体材の切断 |
機械動作範囲内、長尺モノの切断加工も可能です。
高炭素鋼でも、切断部分の焼き入れが生じません。
角度を付けて切断 |
テーパー穴加工 |
テーパー角度は機械動作範囲内、自由に選択が可能です。
ワイヤーカットは、主に金型製作に使用されていますが、さまざまな工作物、製品加工にも対応しています。
SUS304 t0.02の形状カット |
形状カットにおける歪の抑制 |
ワイヤーカットでは、機械的限界というより、取り扱いによる限界としてt0.02(材料の凸凹等は生じます)の
形状カット加工が可能です。また、非接触で溶融切断を行いますので、切断による歪はほとんど生じません。
SUS304 t0.6 |
SUS304 t5.0 |
ワイヤーカットならではの加工として、自由形状に工作物の溶融切断が可能で、
微細なピン角の加工も、薄板から厚板まで行うことが出来ます。
C5191 t20材からの形状カット |
絞り形状や、複雑な曲げ形状における試作・少量製作において、切削加工との複合加工、高精度な溶融切断の要素で、板金成形に必要な金型を必要とせず、形状カットで成形を行うことが可能です。
SKD切込み幅0.1mm±0.01 |
A5052 t10スリット幅0.07mm |
電極線φ0.05を使用することで、超高精度な微細加工が可能です。
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